Feuilles de Tabac – Miller Harris

ひとまず仕事のときはジョーマローンのウード&ベルガモットでいいだろうということになったので、お休みの日に使えるものは何かないかなということでいろいろ検索して、ペンハリガンやミラーハリスに目星をつけて、今度は伊勢丹本館に行ってみます。

今まで百貨店1Fの化粧品売り場などは鼻をつまみつつ素通りしていたところを香水売り場へ向かいます。強い場違い感に押されますが、よく見ると数人は男性が。なかにはおじさんもいる模様。

まずペンハリガンの棚に行きますが、リボンのついたビンが可愛らしすぎて今回は素通り。ミラーハリスの棚へ。男性店員さんがいろいろ説明してくれて、男性にもつけられるバラなんですよと Coeur de Jardin や Lumière Dorée をおすすめしてくれます。このふたつを手首につけさせてもらい、いったん喫茶店で作戦会議です。パンフレットと右手首、左手首を何度も往復します。

ミラーハリスは2000年にロンドンで設立されたメゾン。フューイユドタバックの調香師は Lyn Harris、ルミエールドーレの調香師は Mathieu Nardin ですが、カードジャルダンもでしょうか、はっきりした記述が見つかりませんでした。

カードジャルダンはスッと天井が高いような軽いバラです。レモン、梨、桃などフルーティなトップで、その後は少しなめらかになる印象です。

ルミエールドーレは少し重みのあるバラで、グリーンが強く葉や茎まで含めた感じです。僕は緑感があるほうが好きみたいです。

とはいえどちらもやっぱり女性向きだと思ってしまいました。その後、パンフレットで気になったレールドリアンやティートニックを試させてもらい、結局フューイユドタバックを買うことに。

フューイユドタバックはひと嗅ぎでタバコとレザーを感じさせます。トップはスパイスが強めなので好みが別れるかもしれません。公式では以下のように説明されています。

リッチなウッド、タバコ リーフとスパイスがミステリアスに香り立つフレグランス。キューバ カスカリラオイルとピメントベリーが、パインニードルとベルベットセージとのクールなコントラストを描き、クリーミー トンカビーン、マレー半島のパチョリでその病みつきになるような特徴ある香りが完成します。

個人的にはタバコテイストの香水があるのかと新鮮な発見だったのですが、実際の香りは新奇というよりは古典と言われても納得してしまうようなまとまり感があるように感じました。パチュリとタバコの苦味にスパイスの刺激がスモーキーさを出し、そのあいだをベルガモットやトンカビーンズの甘さが繋いでいるように思えました。

長く持続する香水ではありませんが、ラストまでタバコっぽさは残ります。タバコであることを納得させながらも香水として心地よく成立しているバランスがあり。自分の持っていた、いわゆる化粧品的な香水のイメージがグッと広がった気がしました。

Miller Harris

ミラーハリス