Graphite – Mad et Len

Nose Shop でムエットをいただいてきたのが、Humus と Graphite でした。

Humus はまれにある「好きだか嫌いだかわからない」系の、湿度があるスミレの香りです。雨に濡れた花園といった風情なのですが、個人的にはどうしても腑に落ちないえぐみが感じられました。それが、なんだろうな気になるなぁという感じだったのでムエットをいただいて帰りました。いまのところ購入には至っていませんが、肌につけさせてもらえばよかったかもしれません。

一方 Graphite は最初から好感触。ムエットをいただいた後日再訪し購入となりました。

ひとことでいうと名前の通り黒鉛の香り、墨の香りです。トップでは特に紙とインクの香りが出ます。パインのごくわずかなグリーンと、Camphor(樟脳)を感じ、そのあとゆっくりとシダーウッドに落ち着きます。この凛とした香りは甘みがなく、冬が似合って、そして自分としては繰り返し何度も嗅いでしまうタイプのものです。

拡散性はあまり強くなく、持続性は4~5時間でひと段落といった感じです。鼻をくっつければその後もしばらく香ります。

ノーズショップでいただいたパンフレットの説明には、切り落とされたままの木材と石灰岩をミックスした香りとあります。動くもののない静謐の香りといえます。NHKみんなのうたの『メトロポリタン美術館』のように絵の中に閉じ込められたら、こういう香りがするのかなーなんて思います。

マドエレンは単純に心地よいだけでなく、不思議と気になってしまう香りがたくさんあって、またしばらくして試したら印象がガラリと変わるんじゃないでしょうか。

この入れ物の箱は、岩石ポプリと同じ鉄の容器なのでしっかり重みがあります。何かを入れておきたいのですが、それはまだ考え中です。

Mad et Len